採用・不採用を決めるのは業界と仕事の知識。
メイン業とは、○○業界という場合の、○○に当てはまる部分だ。建設会社なら、建築・土木技術者、製造業なら各種製造部門、テレビ局では番組制作と放送部門に当たる。サービス業ならば、現場。このように会社には顔と言っていい部門がある。しかし、一面とは限らない。たとえば証券業務は仲介業務の他に自己売買、引き受け、アドバイザー業務など4つの業務が混在する。
ただしメイン業務はこれだけではない。たとえば建設会社には工事の受注、製造業には製品や商品の販売・受注、テレビ局には広告の受注や番組の販売、証券業には投資家の勧誘や、銀行には預金の募集などが不可欠で、これらの職種を一般的に営業と呼んでいる。したがって、営業部門は全業界、全会社に共通して存在するメイン業務である。
会社はそれぞれにバックオフィス部門を持っている。バックオフィスとは、総務・経理などが代表的であるが、経営企画・社長室(秘書)・法務・公法・公告・人事など、すべての会社において共通して存在する会社機構のインフラ部門といえる。
メイン業務は外から見てどのような仕事であるかがわかりやすく、志望対象職種として、目的意識を持ちやすい。志望職種とする場合、仕事知識をより知ることにより、ライバルに差を与える要素となる。逆にバックオフィス志望となれば、たとえば建設会社の総務と新聞社の総務とでは仕事内容に大きな差はないだろうから、ある意味では目的意識を持ちにくいと言える。ということは逆に、職種・職業ごとの志望動機といったものをはっきりしなくてはいけない。
もちろん会社研究をしっかり行い会社の特徴などを理解した上で、何ができるかを主張することが必要である。また、同じ業界において会社により仕事の手順や組織運営などが異なってくるのでOB訪問で情報を集めるのも一つの努力である。