着席する際には、まず椅子の横側に起立することが第一。直立不動(気をつけ)のまま、面接担当者へお辞儀(敬礼)を行い、出身校の名称と自分の名前を大きな声でしっかりと面接担当者に伝える。
しかし、ここで安心してそのまま椅子に座ってはいけない。面接担当者から「どうぞおかけください」という言葉を確認してから着席の姿勢に入る。椅子に座るときの動作として以下の点に注意するとよいだろう。
- 1.まず左足を歩幅1歩分だけ前方に出す。
- 2.次に右足を椅子の前側に、円を描くような動作で運ぶ。このとき椅子にぶつからないように慌てないようにする。
※椅子の横側に立つとき、後ろ側になってしまうと、この動作が難しくなるので、自信のない方は中心より若干前側に立つように心がけよう。 - 3.1の手順で前方に出しておいた左足を右足の方へ運ぶ。
- 4.椅子の前に立つことが出来たら、そのままゆっくり静かに着席する。
面接室のレイアウト次第では、椅子の横側にスペースがほとんどなく立つことが出来ないこともしばしばある。あるいは、テーブル内に収められている椅子のため、椅子を引かなくてはいけない場合もある。こういった場合は、まず心を落ち着かせることがポイントだ。入室し椅子の側に立ったら出身校と名前を告げ、面接担当者から「お座り下さい」という声がかかってから着席の姿勢に入る。椅子を引くときは若干持ち上げて引きずらないようにしよう。
着席しているときの姿勢は、面接担当者にチェックされている。着席してから面接が終了し立ち上がるまでの間、チェックされているので一時も気を緩めて姿勢を崩してはいけない。質疑応答が完璧だったとしても、着席時の姿勢がままならなければ台無しになってしまう。それほど、着席時の姿勢は大切なものであるため、以下の要点を改めて確認し、ベストな状態で面接に臨むようにしよう。
- 1.椅子に腰掛けるときは深めに行う。
- 2.背もたれには決して背を預けない。よりかからない。
- 3.着席時は正面をきちんと向き、顎を引いて背筋をピンと伸ばしておく。
- 4.両足は広げすぎないように注意する。男性の場合はこぶし一つの隙間を作る。女性の場合は膝を軽く付けて足を揃える。
- 5.両手の状態は男性の場合、軽くこぶしを作り両膝に置いておく。女性の場合、両手を重ねて膝の上に置いておく。
- 6.足先は並行になるように揃える。
椅子に座っているときの姿勢で悪い見本をいくつか紹介する。また、若者に多く共通する点は「はじめはきちんと姿勢が正しくとも、時間が経つにつれ徐々に崩れていく」ということだ。この点もしっかりと頭に入れておき、最後まで集中力が途切れぬようにしておきたい。
- 1.疲れが出てきたため、つい背もたれによりかかってしまった。
- 2.回答の困難な質問に対し、腕を組んで考え込んでしまった。
- 3.いつもの癖でつい足を組んでしまった。
- 4.最初は適切な足の開きだったが、面接が終わる頃には大きく開いていた(男性)。ついていたはずの膝が気のゆるみによって開いていた(女性)。
- 5.膝や足先に意識が集中してしまい、気づいたら猫背になっていた。